気温が下がり、大気中の水蒸気やチリが減少する10月後半から冬にかけては、夜空の透明度(シーイング)が劇的に向上し、1年で最も星が鋭く輝く季節です。さらに秋から冬にかけては大型流星群が立て続けに出現し、肉眼でも多くの流れ星に出会えるチャンスが広がります。
1. 10月後半〜12月の注目流星群カレンダーと観測のコツ
① オリオン座流星群(見頃:10月20日〜22日頃 / 深夜0時〜明け方)
ハレー彗星が撒き散らした塵(ダストトレイル)に地球が突入することで起こる秋の名物流星群。流星の速度が非常に速く、夜空に明るい痕(流星痕)を残すのが特徴です。放射点があるオリオン座が高く昇る深夜23時〜翌朝4時頃がベストタイムです。
② おうし座流星群・しし座流星群(見頃:11月上旬〜11月18日頃)
おうし座流星群は出現数こそ穏やかですが、オレンジ色に輝くド派手な「火球(マイナス等級の大流星)」が飛び出す確率が高いことで天体写真家に大人気です。
③ ふたご座流星群(極大:12月13日〜14日夜 / 年間最大の流星群)
1時間に40〜60個以上の流れ星が乱舞する年間最大のビッグイベント。21時頃の早い時間帯から一晩中出現するため、初心者や家族連れにも最もおすすめの流星群です。
2. 1等星が7つ輝く「冬のダイヤモンド」とオリオン大星雲(M42)
- 冬のダイヤモンドを広角レンズで狙う: シリウス(おおいぬ座)、プロキオン(こいぬ座)、ポルックス(ふたご座)、カペラ(ぎょしゃ座)、アルデバラン(おうし座)、リゲル(オリオン座)の6つの1等星が結ぶ巨大な六角形に、赤いベテルギウスを加えた冬の夜空は、24mm以下の広角レンズとソフトフィルター(プロソフトン等)を使うことで宝石箱のように写し出せます。
- 双眼鏡でも見える「オリオン大星雲(M42)」: オリオン座の三つ星の下にある「小三つ星」の中央を7〜10倍の双眼鏡で覗くと、鳥が羽を広げたような淡い星雲の輝きを肉眼で確認できます。公開天文台の巨大望遠鏡で覗けば、生まれたばかりの4つの星(トラペジウム)までくっきり分解して見ることができます。
3. 流星群を逃さない「方角選び」とバッテリー保温対策
流れ星は放射点(オリオン座やふたご座)の近くだけでなく、夜空のあらゆる方角に流れます。特定の方角だけを凝視せず、月明かりや街明かりのない「最も暗い方角」に向かってリクライニングチェアに寝転び、空全体を広く見渡すのが最も多く見つけるコツです。また、氷点下ではカメラやスマホのバッテリーが通常の半分の時間で電圧低下を起こすため、予備バッテリーは必ずカイロと一緒にポケット内で保温しましょう。
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